マジェスティS KOSO スーパーフロークーリングファン 軽量強化ファン+ファンガイド取り付け

2024年9月23日

プーリーをJAPAN SPEED製に交換してプライマリの軽量化が発進加速に非常に効果的であることが実証できました。そこで、クーリングファンをKOSOの軽量ファンに交換して更に軽量化することにします。また、風神トルネードファンは気温が10℃以下になってくると、始動から水温の上昇にかなり時間がかかるようになってきました。温まってからも走行中は75℃~80℃位でちょっと低いです。冬場はファンの性能を落としても良さそうです。

パッケージ。

KN企画が販売しているもので、品番は「KS-FANMJS-BKS」です。私はブラックを選択しましたが、レッドもラインナップとして存在します。ただし、ファンはラジエターの裏側に位置するので外からは見えません。

同梱物。ファン単体でも販売されていますが、こちらはファンガイドとセットのものになります。付属している説明書の裏面には63mmボアアップキットに装着時のパワーチェックデータが記載されており、ピークで0.4馬力、ピーク以降の更に高回転だと1馬力近く差が出ていました。その他に水温チェックカーブや風速チェックカーブのデータも載っています。

ファン単体とZETA 64チタンボルト(品番:ZT03-0616)16mmの組み合わせ。1本の重さは純正6.9gに対しZETAは2.7gです。

ファン裏面。

30%GFの記載があります。グラスファイバーが30%以上含有されているという意味だと思われ、純正ファンもGF30の記載があるので強度も考慮されています。

ファンガイドは硬質なラバーです。

純正ファンとの比較。径がとても小さいので10,000回転変速では効果が大きそうです。

KOSOファンは118g。

純正ファンは124g。

風神トルネードファンは116g。大きい割に最軽量でした。

ラジエターカバーを外し、ラジエターを固定している4本のボルトを緩めるだけで交換は可能です。ローターを固定している中央の17mmのナットをラチェット等で押さえれば取り付け、取り外し共に楽にできます。最初にファンガイドを枠内に挿入しますが、結構硬いのでシリコングリス等をガイド側面に塗っておくと良いと思います。

aRacerの走行ログから取得した水温の変化について情報を載せておきます。KOSOファンは純正ファンと比べ遜色ない冷却性能という感じです。真冬はむしろKOSOファンの方が適していると思います。
※走行時の水温はサーモスタットが開いてしまうと変動が大きいので、サーモスタットが開かず継続的に上下変動が少ないところをピックアップしています。アイドリング時はサーモスタットが開いてしまうので温度変化の差についてはほとんど無いと言って良いと思います。

変速セッティング回転数気温50~60km/h走行時の水温アイドリング時の水温
風神トルネードファン8,500rpm前後5.7℃約75~81℃約75~95℃
純正ファン10,300rpm前後2.4℃約78~81℃約75~93℃
KOSO軽量ファン10,300rpm前後7.2℃約80~84℃約76~94℃

回転域によりますが、変速回転数は純正ファンと比べ約100~200rpm程度高くなる傾向です。

肝心の走行性能ですが、いまのところ性能が大きく向上しているというデータは取得できてません。ファンを軽量化した分ウエイトローラーを重くしているのでバランスが崩れているか、走行データに現れる程大きな性能向上ではないということになると思います。引き続き検証が必要です。

2022年3月19日追記
ファンガイド無しで温度変化を検証中だったのですが、気温15℃で渋滞中に油温約70℃、水温103℃まで上昇しました。走行中は80℃台をキープして走行できるのですが、アイドリング回転数では風量が足りずオーバーヒート気味になります。渋滞を想定した場合、ファンガイド無しでは春や秋でも対応できませんので、純正ファンに戻しました。ガイド無しの検証は次の冬以降で検討したいと思います。

2022年6月26日追記
気温約30℃の中、ファンガイド有りでテストしました。油温80℃以上で一般道の巡航時の下限は93℃。渋滞にはまると水温がみるみる上昇し、一分程度で100℃まで確認しました。危険と判断しすり抜けを行い水温を下げましたので、それ以上の温度は確認していませんが、ガイド有りでも夏季は対応できないと判断しました。

2022年6月27日追記
気温約30℃の中、純正ファンに戻しテストしました。油温80℃以上で一般道の巡航時の下限は84℃。信号待ちで90℃台に入る感じです。渋滞にはまってみましたが、停止前93℃から80秒後に104℃まで上がってしまいました。信号が多い道路だと冷却が追いつかなくなっていく傾向があり、そこで渋滞にはまると100℃台に入ってしまいますね。ボアアップ後に純正ファンで真夏は初めての経験なのですが、やはり風神トルネードファンに戻すことにしました。こちらであれば真夏でも問題ありません。

2022年12月4日追記
気温15℃の中、ファンガイド有りでテストしました。油温60度ちょっとで渋滞にはまってみましたが、サーモの開放でしっかり下がりますので使用に問題はありませんでした。以前はガイド無しだと気温15℃程度も対応できなかったので、ガイドによる排熱効果は思ったより高いようです。

2024年9月17日追記
気温約32℃の中、ファンガイド有りで再テストしました。油温が80℃台まで上昇した後、高速道路の渋滞で30km/h程度の速度ですり抜けていると90℃台後半が続き、100℃を超えることも普通にあります。水温が100℃近いと燃調も狂っているようで走行フィーリングも悪化しました。一般道で渋滞なしで走行していても90℃台前半にずっと入っている状況でした。停車せずにずっと走行していれば使えるかなと思いテストしてみましたが、やはり真夏は使えないという結論です。