マジェスティS KN企画 パワーグリップクラッチ 純正ウイナースプリングに交換

2023年3月6日

現在使用中のパワーグリップクラッチですが、クラッチシューのウイナースプリングは硬いものが使われているので、クラッチミート(乗車状態で車体が動き出す回転数)の回転数が5,400rpm程度あります。強化クラッチでも慣れれば特にストレスにならないのですが、街乗りするのであれば低い回転数で繋がってくれた方が楽ではあるので、純正スプリングに変えたらどうなるか検証してみました。

使用するマジェスティSのウイナースプリング。品番は「1DK-E6626-00」で、3個必要です。こちらの上の画像には写っていますが、識別のためスプリングに薄紫色のペイントが入っています。

パワーグリップクラッチ付属のものと比べ細く柔らかいです。シューが開きやすくなるので低回転でクラッチが繋がるようになります。

3箇所のEリングをマイナスドライバー等で外し、プレートを取り外した状態。スプリングはスプリングフックで簡単に外れます。個人的にスプリングフックはロッド部分が細く柔らかい物が使いやすいです。私は他の作業も含め「キジマ(Kijima) スプリング外し ショートタイプ 302-2021」を使っています。

交換後のテスト結果。

付属のウイナースプリングの場合はクラッチミートが約5,400rpmでしたが、純正ウイナースプリングは約3,800pmまで下がりました。フルスロットルでゼロスタートした時はパワーバンド回転数に達する前にクラッチが繋がるようになり、食いつきに負けて一旦400~600回転程度の回転落ちが発生するので発進加速が落ち、体感的にももっさり感が出ます。データ上の0-100km/hで見ると0.2~0.4秒程度遅くなる感じです。

メリット面では、アクセルを開けてすぐに低回転でクラッチが繋がるようになるため、街乗りはとても扱いやすくなります。また、使えなかった5,000rpm以下が使えるようになるので、低回転で車体を押し出す力が出てトルクフルな特性になります。

発進加速を追求するのであれば付属のスプリングの方が良いのは間違いありませんが、街乗りも含めトータルバランスで考えると純正スプリングも良い組み合わせだと思います。

ウイナースプリングを純正に変えても強化クラッチを使うメリットがあるのか?という疑問もあるので、純正クラッチ本体との比較検証も今後予定しています。