Hompres(ホンプレス)電熱グローブ導入
最近は夜の空いた時間にバイクで走ることが多いです。ウェア上下の防寒はしっかりできているものの、現在エンデュランスのグリップヒーターは取り外しており、操作性重視の冬用グローブを使っていると、気温5℃以下は指が痛くなります。そこで、極寒用に電熱グローブを導入してみることにしました。導入したのはHompresの電熱グローブです。
価格感
国内メーカーでグローブ本体の他にバッテリーやジガーソケットなどのオプション品を含めると3〜4万円程度かかります。それに比べてHompresはフルセットで半額以下で購入できます。
保証
国内メーカーは一般的に1年もしくは2年保証ですがHompresは3年保証です。
パッケージ
今回購入したモデルとは別に新型モデルが存在するので、型落ちの2021年モデルだと思っていました。しかし、パッケージの刻印には「2022 NEW」と記載があります。もしかするとデザイン以外の部分でマイナーチェンジしている製品かもしれません。裏面には「MADE IN CHINA」の記載があります。
同梱物
グローブ本体
リチウムリオンバッテリー。実際はグローブの中に収納された状態で梱包されています。7.4Vで容量は3,000mAhです。Hompresから予備バッテリーは出ていないようなのですが、7.4Vの規格からすると他社バッテリーの流用ができるかもしれません。
シガーソケット用の電源ケーブル。
バッテリー充電用のACアダプター。
充電状態のインジケーターが付いているので充電状態と充電完了がわかるようになっています。
グローブ、シガーソケット、充電器にはメッシュケースが付属しています。
説明書。日本語と英語で記載されています。和訳がちょっと怪しいですが、結構細かく丁寧に説明されている印象です。
グローブのディテール
全体的に表地にはナイロン素材が使われており、指先から袖口まで中綿がしっかり入っています。甲側にはカーボンプロテクターが付いていますが、指の部分にはプロテクターが付いていません。防水性は無いとのことなので雨天は非推奨です。要となる発熱素材のカーボンナノチューブは指先の上から手の甲まで入っています。
手の平側は柔らかいヤギ革が使われおり、操作性がとても良いです。プロテクター(スライダー)も装備しています。
側面にはクッションとカーボンプロテクター。
絞りはマジックテープで二箇所あるので、しっかり手やウェアにフィットさせることが可能です。更にドローコードも付いているのでグローブ内から熱気を逃さないよう対策できます。袖口は十分な広さがあるので厚めのジャケットでもグローブ内に入れることができると思います。
バッテリーを収納する部分はチャック式になっています。バッテリーの出し入れやチャックの開け閉めにラベルが邪魔なので、反対側に付けるべきだったと思いました。
両手人差し指にシールド用のワイパー(だと思います)が付いています。こちらちょっと厄介で、握り込んだ時に内側のゴムが指に当たり不快に感じます。そもそも防水グローブではないので不要の装備だったのではと思います。
電源の運用
電源として内蔵バッテリーとシガーソケットのどちらかが使えますが、通常時は内蔵バッテリーを使用して、出先で電池が無くなったらメットインに載せてあるシガーソケットに切り替える運用にしています。バッテリーの充電は2つ同時に可能で、4~5時間で満充電になります。赤のインジケーターがが充電中、緑のインジケーターが充電完了です。
マジェスティSのシガーソケットはグローブボックス内にあり、Hompresのシガーソケットは干渉なく差し込み可能です。通電確認用のインジケーターランプが付いています。
※私のマジェスティSはシガーソケット用のヒューズを2Aから5Aに変更して使用しています
電源スイッチと温度切替え
スイッチを繰り返し押すことで電熱の温度を4段階に切り替えることが可能です。スイッチを1.5秒長押しすると起動します。最初は最高温度の”赤”です。NTC温度センサーが内蔵されており、温度を監視することでパワーを制御しているようです。”緑”と”白”は目安となる使用時間が変わらない記載でした。
「赤」発熱温度60℃、周囲温度0~15℃での使用時間は3~4時間
「紫」発熱温度55℃、周囲温度0~15℃での使用時間は4~5時間
「緑」発熱温度50℃、周囲温度0~15℃での使用時間は5~6時間
「白」発熱温度45℃、周囲温度0~15℃での使用時間は5~6時間
サイズ感
いつもグローブを選ぶ際はできる限り小さいサイズのものを選択するようにしています。今回はMサイズを購入しました。クシタニやHYODだといつもMサイズなのですが、HompresもMでピッタリでした。指の長さも問題なく、レバーに引っかかるようなこともありません。
実際に使用した感想
操作性
手の平側が薄手の山羊革なので、冬用グローブとしては抜群に良かったです。いつもはクシタニのGP ZEST WINTERグローブという冬用グローブを使用しています。操作感重視のものですが、それでも手の平側に中綿が使われている関係で、実際のところHompresの方が操作性は全然良かったです。他メーカーのプロテクター付きでゴワゴワした硬い冬用グローブと比べてしまうと、操作性の差はもっと大きくなるはずです。暖かさを求めて購入したものの、意外だった良いポイントです。
暖かさ
気温約5℃の夜間にテストしてみました。エンデュランスのグリップヒーターは外している状態です。まずはスイッチを入れない状態で使ってみましたが、薄手の中綿入り冬用グローブくらいの暖かさはあります。これだけでも10℃以上なら我慢して使えるレベルかなと思いました。
スイッチを入れるとまずは「赤」の状態で起動します。カーボンナノチューブにより瞬時に暖かくなるのは、今までに体感したことの無い不思議な感覚です。手の甲全体と指先までカーボンナノチューブが入っているのですが、指先は指を内側に曲げている関係で熱を感じにくいです。「赤」と「紫」を試しましたが熱すぎて5℃の温度域では過剰でした。「緑」だとちょっと熱いかなと言う感じで、「白」だとちょっともの足りないか丁度良いかなといったところです。5℃でこのような感じなので、氷点下付近でも全然対応できるグローブだと思います。
手の平側はカーボンナノチューブが無く、確かにグリップヒーターを付けていない状態では冷たく感じます。しかし、過去にグリップヒーターのみ使用して手の平側が熱く、手の甲側が冷たい状態と比べると、手の平側は熱を奪われにくいので使っていて違和感が小さいです。グリップヒーターを併用した方が良いのはもちろんなのですが、私はこの電熱グローブのみで十分暖かく、氷点下でも対応できるグローブだと思いました。