マジェスティS デイトナ ハイスピードプーリーキット & 強化Vベルト取り付け

2022年12月2日

現状ハイギアと純正プーリーの組み合わせですが、プーリー端まで使い切るまでは時間をかけて引っ張らないと使い切れないことが分かってきました。とはいえ、伸びしろを大きくしておきたかったので、デイトナのハイスピードプーリーキットと、同じくデイトナで相性が良いと思われる強化Vベルトの組み合わせを導入してみました。

パッケージ。定価15,180円とマジェスティS用の社外プーリーでは一番高いのではないでしょうか。

ダイノジェットのデータが貼り付けてあります。最高速は130kmちょっと出る記載になっていますが、メーカーの製品紹介ページに別途資料があり、9,000rpmまでのデータだそうです。発進から中間加速についても向上しています。

同梱物。さすがデイトナ製です。説明書が付いており、プーリー、シーブ共にビニールで丁寧に梱包されています。ウエイトローラーは11gが付属。ランププレートは純正から流用するシステムです。説明書にはプーリーのストローク(開く幅)は18mmあり、トルクカムのストロークは20mmあるので延長加工の必要はない旨の記載があります。

プーリー本体。黒い部分はテフロンコーティングです。バリや表面の荒れは無く社外プーリーとしては非常に綺麗な作りです。社外プーリーは冷却用のフィンが無いものが多いですが、デイトナは純正より少ないながらも残しています。プーリーボスが入る軸受けのクリアランスも問題ありませんでした。こちらも社外だとボスとのサイズ相性がおかしいものがあります。

デイトナの刻印入り。テフロンが剥がれづらいように梨地の上にコーティングがかけられています。

プーリーの摺動面。フェイスタッチした際、中央にある円状の突起とフェイス側が接触することで、ベルト摺動面に傷が付かないような設計になっていました。外径が非常に大きいため、ベルトが最大変速時にはみ出してケースに接触しないよう考慮されているのかもしれません。

フェイス側もテフロンコーティングされています。こちらもバリ等なく非常に綺麗な仕上がりです。

フェイス側の摺動面。傷防止のシールが貼られています。プーリーとフェイスはそれぞれビニールに包まれ、重ねて箱に梱包されているのですが、更に傷を付けない配慮がされているのです。デイトナの品質管理には好感が持てます。

保護シールを剥がしました。

テフロンコーティングは遅かれ早かれ剥がれてきて変速タイミングが変わってしまうので、最初に剥がしてしまうことにしました。余っていた剥離剤を使います。

コーティングが浮いてきて簡単に剥がれます。

剥離しました。剥離剤を使っても細かい溝部分はブラシを使わないとしっかり落ちません。この後、更に溝を磨いています。テフロンを剥がした後はザラザラした梨地になっており、そのままローラーを取り付けてしばらく走行するとローラーが著しく摩耗しました。ですので、梨地が無くなるまで研磨が必要になります。耐水ペーパーと金属磨きを使いましたが時間と手間がかかります。。

重量比較。純正プーリー:470g。

重量比較。デイトナプーリー:434g。

重量比較。純正プーリーフェイス:222g。

重量比較。純正プーリーフェイス:228g。表面を切削していますが径が大きいので重量増になっているのだと思います。

純正のランププレート&スライドピースの重量:146g。※付属品ではありません。

プーリーの外周は実測で、
純正:139mm
デイトナ:144mm
社外プーリーとしては最大級の大きさです。

重要なのがフェイスとボスが当たる部分の内径。ここが小さいとより落とし込みが可能なので発進加速が有利になります。
純正:約38mm。

デイトナ:約42mm。
純正よりも大きいので落とし込みの限界は低いですが、外周が大きい分、ベルトの移動量を考慮してここの内径を大きい設計にしているのかもしません。

純正プーリーを使用していた時は11.0gのウエイトローラーを使用していましたが、デイトナプーリーは軽量のため、同じ位の変速に合わせると10.0gに変更になりました。ウエイトローラーはKOSOの10.0gを最初に使用し、次にドクタープーリー白の10.0gでテストしました。

KOSOローラーとシムワッシャー1mmの組み合わせ。マジックが少し残っているので落とし込み切れていません。

ドクタープーリー白とシムワッシャー1mmの組み合わせ。マジックは完全に消えました。ドクタープーリー白とKOSOの落とし込み量はシムワッシャー0.5mm分位違いがあります。

セカンダリ側のベルト張り具合。デイトナの強化Vベルトを取り付けた状態です。

フェイスタッチ時の幅。26.5mm。

デイトナの強化Vベルト。パッケージ。

品番は90602です。ちなみに本日現在、純正Vベルトは4,884円(税込)です。

商品説明。

上:純正Vベルト
下:デイトナ強化Vベルト

約6,000km走行した純正Vベルト。最近は最高速テストや急加速試験など非常に酷使していたこともあり、新品から1mmくらい摩耗していました。

新品時のデイトナ強化Vベルト。約26mm。

純正Vベルトの厚み:約10.1mm。

デイトナ強化Vベルトの厚み:約9.5mm

まだ完全に引っ張りきれておらず、プーリーの端まで使い切れていない状況ではあるのですが、現在の183ccボアアップ+ビッグヘッド+ハイギアで変速約8500rpmターゲットでは、144mmの大径プーリーによるメリットはまだ活かしきれていない感じがしています。使い切るには長い距離の直線が必要と思われるので、スロットル全開時間が30秒程度の最高速であれば、純正プーリーの範囲で対応可能に見えています。ただし、プーリーが軽量化されることで、純正プーリーよりも発進加速の向上が見込めることをデータ/体感共に確認しています。